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お客様の声

株式会社三進様

十分な時間がない事業承継の中、暗中模索でたどり着いた経営の指標

「株式会社三進」は、創業1959年、設立は1961年でこの令和元年には創業60周年を迎え、現在は大阪府を主な施工エリアとして、給排水衛生設備工事を主軸とした管工事を手掛けている会社です。

現在代表取締役の斉藤竜久様の祖父である、斉藤又次郎様が創業され、先代である斉藤昭一様に引き継ぎ、現在は三代目に事業承継されています。

給水装置工事指定や排水設備工事指定などを受けつつ、大阪周辺の大きな建築物などの設備関係に関わり事業を営んできました。株式会社三進がこれからどのような戦略に取り組もうとしているのか、またこれまでの井関公認会計事務所との関わりも含めてお聞きしました。

事業展開が軌道に乗ってきたのはいつごろですか?

まだまだ軌道に乗っているとまではいえないのですが、事業承継し、代表取締役になられた2013年時点と比べると損益計算書の数字面では順調な推移が出てきており、顧客満足度も高まっているのがわかります。
実際に現場に出て取引先や職人と対話するので、市況であったり求められている課題や要求などを肌で感じるので明確にわかります。

先代からの事業承継に関してお教えください。

承継前は空調・冷熱、給排水など設備工事を行うSC(Specialist Contractor)会社で仕事を行っていました。事業承継に関してはそろそろのタイミングかなという時期、2008年に三進に戻ってきました。事業承継で会社に戻ってきた矢先でした、父が倒れて入院する事態になりました。
しっかりと事業などを教えてもらい、頃合をみて承継とのんびり考えていた余裕など一気に吹き飛びました。

代表不在のまま会社業務が進ませるわけにもいかないので、急遽代表の代わりとして積極的に取引先様や金融機関なども調整を行い、代行業務を必死に行い何とか継続させていたのが現状です。事細かに教えてもらっているわけではないので当然関係性が父のまま続いていかないケースもありましたが、とにかく必死に何とか進めていました。その後父は多少回復したものの最期まで、丁寧に仕事のことや詳細に関して聞く機会を持てずじまいのままでした。

事業承継に関してはとにかく苦労の連続でした。

事業承継時の課題は何と認識していたのですか?

まずは何が課題かも明確ではありませんでした。

課題抽出のために必要な事項がはっきりしないので、課題解決方法も見出せない状態が続き暗中模索状態が続いていたので、仕事は先代からあるものの事業発展のため必要なことは何なのか?機軸は何を中心にすえればいいのか?など頼る人もおらず、知り合いの経営者に聞いたりなどしていました。

そのうち、知り合いを通じて経営者の会などに参加して経営の勉強なども行うようになり、少しずつではありますが、経営に必要な事柄などが気付けてきたタイミングだったように思います。経営者の会での合宿やその合宿を準備する合宿係などの活動を通じて、経営者同士の親交が深まり参考になる話ももらったりでした。

経営者の会などもいくつかあったのですが、盛和塾という京セラの稲盛会長が開始した経営者の塾にオブザーバーとして参加したときに、立派な経営者が経営状態や経営の沿革を赤裸々に話を行い、その内容に対して同じ塾生が愛情豊かであるもの手厳しい質問を投げ掛けているのをみて、「これだけ真剣に経営を自分はできているのだろうか」と自己反省を行い、経営者の塾である『盛和塾』に入塾しました。

井関公認会計士事務所とのきっかけを教えてください

父の代わりとして事業を行っていたのですが、その間も経営とはいったいどうすべきか、は曖昧なままで1つの軸がない状態で暗中模索状態。経営者の書籍を読んだりもしましたし、経営者の会に参加なども行っていましたが、自分の中で軸となるべき要素がはっきりしない状態が続きました。

そんな中『盛和塾』の勉強会の1つで、井関会計事務所の井関先生の所属する勉強会で先生のことは知りました。井関先生が受け持つ会計学講座という会計についての勉強や、月に1回の勉強会などでも、単なる数字や会計ではなく、経営に根付いた会計や数字、そして数字は経営者が作っていくものだなどの経営に対する姿勢にも共感をもっていました。

そこで先代からの税理士さんに相談を行い、会計自体を全て引き継いでもらうことにしまして、多少ギクシャクもありましたがお願いしました。

現在では、普段の会計処理などに加えて迅速な月次決算を作成し、経営数字を元に経営会議を行うサポートを今も継続しています。経営会議は先月の数字がすぐに作成してもらえるのと、現場別での採算収支などの数字が明確に出るので、役員以外の現場スタッフも共有でき説明ももらえるので助かっております。

真の経営者として変容するために必要だったステップ

1、現場別、担当別、ごとの数字を明確にするガラス張りの経営

現在の数字をまずみて全従業員と共有することで、現在の課題や目標までの距離を明確に理解できるようになりました。数字を公開するガラス張りの経営の実施です。特に建設業では現場ごとで赤字になったり黒字になったりすることがあり、その数字も差が大きいのが特徴です。

そのため全ての現場で採算をあわせて赤字にならないように、課題集出することができるようになり、日々改善が進みました。

2、中村天風哲学の実践、天風会の参加

井関先生にお誘いいただき天風会に参加し、4泊5日の合宿に行きました。
経営は知識ではない、実践である、であったり、どうして経営に関して
「会社は経営者の器以上に大きくならない」というようなプリミティブな説明が多いのか理論ではなく実践をもって体感できたように思います。

協力会社様や取引先の経営者様が相次いで亡くなる体験があり、やはり健康で元気に仕事ができる楽しさや嬉しさ、を今以上に感じるようになりました。
建設業は危険な部分も避けられず、それでも仕事を行っていくにはどうすべきなのか、を悩んだ結果、

「一年間、無事故で心身共に健康で働く」
という理念を打ち立てました。経営者としての覚悟や、人間としてどうやって従業員を引っ張って行けるのか、多くを得ることができました。

今後の課題は、スタッフの教育・育成部分

給排水衛生設備工事をメイン業務として徐々に顧客満足度も上がり、数字面でも成長過程にはありますが、担当別数字を明確にすればやはり個人間での差異も明確になるため、従業員の教育や成長が事情成長には課題になります。

「現場のことは現場でしか分からない」ので、斉藤社長自ら今も現場に出て取り組んでいますがスタッフの成長・育成・活性化に関してはまだまだ改善の余地があり今後の課題と認識されています。
現場担当者の差異によって、現場の採算性は10%も20%も変わることがあるのがこの仕事の難しいところで、大きな現場になればそれだけで数百万の利益増減が生まれてしまうのです。

ガラス張りの経営は当然のこととして、経営計画書を通じて従業員の行動や考え方を変え、会社にとってもお客様にとっても満足の出来るような仕事を目指そうともっともっと取り組みが必要と思っており、経営会議などを通じて井関会計事務所様にはご支援いただきたいと思っています。

また損益計算書ベースでの数字確認もそうですが、貸借対照表ベースでの数字も確認を行っていくことで自己資本比率の高い、まさかのときがあっても資金繰りに耐えうる筋肉質の会社を目指していますので、その場合の数字目標などの設定もご支援いただければと思っております。

担当スタッフより

株式会社三進さまでは社長、及び弟様の協力があるため、多くの改善を積極的に行い進めております。現場別での採算収支の見える化の資料つくりもそうですし、その現場の数字をさらにこちら側の担当別で分類したり、取引先様の営業所別、担当別などで分類できるように資料設定をブラッシュアップいただきました。

ご要望に応じた対応によって、採算収支の見える化もそうですが、未来志向で「経営計画予実管理の見える化」も見えるようになってきています。

さらに数字を共有することで収益性も高め、自己資本比率も高め、不況などがあっても潰れない会社を目指す、と目標を立てる斉藤社長をサポートしてまいります。

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